小さい力で大きな物体を動かし、効率的な動力伝達を可能にしているウォーム減速機についてご紹介しています。
ウォーム減速機とは、ウォームギア(ウォーム歯車)を使った減速機。ウォーム(ウォームシャフト)とウォームホイールを組み合わせて使います。単体で使用することはなく、工場などで使う機器において動力伝達装置として組み込んで使います。
入力(ウォーム軸)で回転数を下げることで、出力(ホイール軸)で高いトルクが発生します。減速し力を小さくすることで大きな力を得ることができ、物体の移動を容易にします。その減速率は1段で60分の1で、滑らかに面接触を伝えることからも低振動・低騒音。歯面モジュールが大きく歯接触で、負荷に対して強い耐性があります。
また、直交軸で入力両軸・出力両軸の4方向に軸を出すことができ、バックラッシは6~10分程度と平歯車に比べて半分以下と小さいです。
工場の設備や機器装置などの、動力を効率的に伝達するための機器として組み込まれています。それには、プレスや圧延機の駆動装置、エレベーターやエスカレータなどの昇降駆動装置、工場のコンベアなどの駆動装置が挙げられます。
ウォームとウォームホイールの噛み合いは面接触となるので、歯面の接触が滑らか。低振動・低騒音な動きからも、騒音対策が必要な場所での使用にピッタリです。また、省スペース設計なのでコンベアや包装機器にも使用されています。
ウォーム減速機では、入力軸から出力軸を回すことはできても、その逆の動きはセルフロックがかかってできません。この特性から、エレベーターやリフトなどにおける正確な停止動作を可能にしています。
マキシンコーは創業70年と歴史ある会社で、取り扱っているウォーム減速機はさまざまな動力分野で利用できます。1段ウォーム元素機と2段ウォーム減速機、ウォームヘリカル減速機を用意。ウォーム一回転で、ウォームホイール歯数分の1回転、一段減速機で1/60、特殊用途では1/120まで製作できます。
回転伝達方向を直角に配置でき、ねじれ方向によりウォームホイールの回転方向も変えることが可能です。食い違い歯車により軸配置の多様性もあり、低騒音、低騒動で作動します。
椿本チエインは1917年創業、自転車用チェーン製造からスタートし、産業用チェーンにシフトしてからグローバルにビジネスを展開している企業です。トロイドライブTDシリーズというウォーム減速機を提供しています。鼓系ウォームギアにより高電動能力と高効率の両立を実現しているのが特徴です。コンパクトな装置設計で、波形精度を極限まで向上させたトロイドライブにより、静粛、滑らかな回転を実現しています。
同時噛合歯数が多く、ギアを用いた減速では最小レベルの角度伝達誤差も強みです。
ウォーム減速機は他の減速機と同じように、回転速度を落とした小さい力で大きな物体を動かすことが可能になります。動力の伝達を効率的におこなうことからも、工場の設備や機器などに組み込んで使われています。特に駆動装置向きなので、プレスや圧延機、エレベーターやエスカレーター、コンベアなどに適しています。
また、ウォームギアは硬度の低い柔らかい材質から作られているので衝撃に強くあります。その特性を活かし、岩石破砕機などにも向いています。
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