強度と静音性に優れ、自動車やトラクターなどに使われているハイポイド歯車減速機。その特徴などをご紹介しています。
モータと減速機を一体化し、アメリカのグリーソン社が開発した歯車「ハイポイドギヤ」を使用している減速機です。
ハイポイドギヤは曲がり歯かさ歯車(スパイラルベベルギヤ)の一種になりますが、入力側(ハイポイドピニオン)と出力側(ハイポイドギア)の2つの軸が並行でもなく、また交わりもしない食い違い軸。入力側と出力側で歯数比を大きくすることができるので、大きな減速比が得られます。
らせん状の歯筋であることからも、高い噛み合い率に大きな歯当たり面で、滑らかな高速回転を可能にしています。静音性に優れており、振動や騒音がでにくいです。また、複数の歯が同時に噛み合う事で負荷が分散されるので、大きなトルクがかかる部位に使用されるなど、高い減速比や強度も備えています。
騒音や振動を抑えた回転で、静音性と居心地を追求する自動車やトラクター、鉄道車両などの駆動系などに使用されています。また、自動車のプロペラシャフトにつながるリアディファレンシャル機構にも使うことで、キャビンの床を下げるなどのメリットもあります。
モータと減速機を一体化したギヤモータにハイポイドギヤを採用することで、作業効率を高め低騒音な運転を可能にしています。各社でニーズに合わせたモータの仕様や軸配置、出力軸形状を選べるようにされています。
産業ロボットの関節や、コンパクト化が求められている工作機器などに使われています。また、大トルクに耐えられる強度があるため、負荷が多くかかる機器などに適しています。
ハイポイドギヤでは複数の歯が同時に噛み合っているので、歯にかかる負荷が分散されて小さくなります。耐久性も高く、歯当たりの音も小さいので、静音性を求める機器に適しています。自動車やトラクター、鉄道車両などの駆動系などが挙げられます。
また、滑らかな動きからも、産業ロボットの関節や工作機器にもピッタリです。ただ、ハイポイドギヤには専用のギヤオイルが必要であることからも、メンテナンスのしやすさも考慮する必要があります。
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