減速機(げんそくき)とは、歯車などで動力の回転速度を落として、減速比に比例したトルクを出力する機械装置です。主に原動機の出力軸に用いられますが、変速機の後段に用いる場合もあります。モータなどの動力をコントロールするために欠かせない部品であり、産業分野だけでなく一般家庭で使われる家電にも使われている部品です。
意外と身近なところにあり、私たちの生活を支えている減速機とは、どのようなものなのでしょうか。
減速機は、重機や農機などの産業機器をはじめ、ロボット掃除機やフードプロセッサーなどの一般家庭の家電製品、メリーゴーランドなどの遊戯設備など、電動車いすなどの医療・介助機器など、様々な場所で使われています。普段、眼にすることはほとんどありませんが、私たちの生活を支える大事な部品です。
その仕組みでは、モータなどの動力源から発生した回転速度をコントロールし、減速させた分だけ大きな力(トルク)を得ることができます。そのコントロールは歯車の組み合わせで決まり、2枚仕様の単純な減速機から、複数枚を複雑に組み合わせた精密制御用減速機と様々です。
こちらでは、減速機とはどのようなものなのか、その仕組みや原理についてご紹介しています。
主に工場のオートメーション化で使われているサーボモータ減速機は、指示通りに位置や速度などを正確に実行するサーボモータに減速機をセットにしたものです。多関節ロボットや移動ロボットなどの車輪、圧入装置、工作機械、包装機械、ターンテーブルなどの駆動部に用いられています。
サーボモータだけの利用では、必要となる力が大きくなるほど大型化・重量化されてしまいますが、減速機をセットにすることで小型化・軽量化が可能になります。サーボモータ減速機内のギア(歯車)が、減速と同時にトルクを反比例で発生させるので、大型化しなくても大きな力を獲得できるようになります。
こちらでは、サーボモータ減速機について、その働きや原理、種類などをご紹介しています。
減速機の価格は、サイズはもちろん性能や仕様による違いから、数万から数十万と幅があります。各減速機メーカーが自社の技術を使って開発・製造していることからも、それが価格に反映されています。
また、減速機は機器を構成する一部であり、減速機の価格が原価の大部分を占めていることがほとんど。1個当たりの金額は決して安くないので、産業用ロボットのように数カ所と使う場合ではトータルの金額も大きくなります。
さらに、精密機械であることからも、定期的なメンテナンスや寿命による交換・修理が発生します。使用する上でもそれなりの費用がかかるので、ランニングコストも見据えた選択が必要です。
こちらでは、減速機の費用価格の相場についてご紹介しています。
減速機の故障は1つではなく、複数の原因が考えられます。よくあるのは5つのトラブルです。回転速度、異常な発熱、異音、過剰な振動、オイル漏れが代表的な故障として挙げられます。原因として多いのは、歯車や軸受や軸の破損、オイル量の問題や、り付け機械への不適切な芯出しなどです。
回転速度や異音のトラブルは異物が入っているケースもあります。また、機器の劣化もトラブル原因になるため定期的な点検や修理が必要です。
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