ねじれた形状のヘルカリギア(はすば歯車)を使い、滑らかな高速回転と静音性、高い耐性を備えているヘリカル減速機。その特徴などをご紹介しています。
歯車にヘルカリギア(はすば歯車)を使っている減速機。ヘリカルギアは機械設計でよく使われている歯車で、歯が噛み合いやすいように歯筋をねじらせた形状をしています。噛み合いやすいので回転が滑らかで、高速回転も可能。騒音が出にくく静かな動力伝達です。
ただ、歯すじが斜めになっているがゆえにスラスト力が発生してしまうことからも、真逆のヘリカルギアによるダブルヘリカルギアを配置することで解消しこれを打消します。また、スラスト荷重を受けるためにアンギュラ玉軸受け円すいころ軸受け、スラスト軸受けなどが必要になります。
歯車がしっかりと噛み合い、滑らかで静かな高速回転が可能なことから、自動車の最終減速機などで使われています。日本の自動車メーカーでは静音への要求レベルが高いため、ヘリカル減速機が騒音対策の一つになっています。
モーターを使う現場において、ヘリカル減速機も必要不可欠な減速機。工場内のベルトコンベアや産業用ロボット、商業施設などのエレベーターやエスカレーター、船舶のスクリュープロペラ、航空機のプロペラの駆動に使用されています。
ヘリカル減速機は、少しずつ滑らかに連続的に噛み合うことから振動が少なく、常に複数枚の歯がかみ合っていることから当たっている面が大きいので負荷に対しての耐性が高くなっています。その特徴から、発電所やセメントなどの重工業分野でも使用されています。
歯車に歯筋がらせん状にねじれた形状のヘリカルギアを使っているヘリカル減速機は、平歯車より強度が高く静音性にも優れています。その特徴から、騒音には敏感な自動車や船舶、航空機産業などで活用されています。
負荷に強いことからも、大きな荷重がかかる現場にもおすすめ。その他、産業用ロボットや工作機械、減速機、電動工具、農機具などにも向いています。ただ、スラスト荷重が発生するといったデメリットがあるので、その対策を考えた機械設計が必要になります。
ここでは精密減速機メーカー(※)のなかでも特に、小型・軽量・高精度が求められるシーンで活用される
波動歯車減速機のメーカー3社をピックアップ。要望別に3つのおすすめメーカーを紹介します。
ここでは精密減速機メーカー(※)のなかでも特に様々なシーンで活用されるサイクロイド・トロコイドのメーカーをピックアップ。要望別におすすめメーカーを紹介します。