産業ロボットなどの自動化装置に使われている減速機は、サイズや性能によって価格に大きな差があります。減速機の価格相場についてご紹介しています。
経済産業省の生産動態統計調査では、1台あたりの減速機の価格は4万円前後となっています(※2023年3月調査時点)。
実際に販売されている減速機を見てみると、ニデックドライブテクノロジー(旧:日本電産シンポ)のWPCシリーズが41,500~94,500円(税不明)、ハーモニック・ドライブ・システムズのCSFシリーズが76,800~338,000円(税不明)となっています。公式サイトで価格を公表しているメーカーはそう多くありませんが、先に挙げたメーカーの価格帯に近いと言えそうです。
産業用ロボットには減速機が使われていますが、ロボットの価格の原価に占める減速機の割合は非常に大きなものになっています。
ロボットの関節1箇所で2個使うとなると、軸の数だけ2倍の減速機が必要になります。減速機は安い価格帯では4万円台(※)からありますが、サイズや仕様などで価格が大きく変動します。ですから、6軸であれば48万~360万となります。
ロボットは減速機だけで構成されているわけではないので、いかに減速機が占める割合が大きいのかがわかります。
減速機は購入時だけでなく、経年劣化による修理や交換、メンテナンスなどの費用が掛かります。劣化することで減速機の能力を著しく低下させるので、トラブルの予兆が見られたら早めに交換します。
使用頻度や機器の種類によって異なりますが、5~7年ほどでオーバーホールなどの本格的なメンテナンスが必要になります(※2023年3月調査時点)。特に軸受やギアにかかる負担は大きく、サイズが小さいほど損耗が早いです。
減速機の消耗具合は見えないので、定期的にメンテナンスをおこなうのは、長寿命化と費用の負担の軽減になります。
原価内で減速機が占める割合は大きいですので、減速機の機能性だけでなく、いかに導入コストを下げるかが各製造メーカーの開発課題にもなっています。とはいえ、減速機は機械の性能を決める大事な部品になりますので、ただ安いだけで選ぶのは危険です。性能も十分に考慮して選ぶ必要があります。
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